小児矯正はいつから始める?歯並びの問題別に開始時期の目安を解説 | 金沢けんろく矯正歯科

小児矯正はいつから始める?歯並びの問題別に開始時期の目安を解説

小児矯正を始める年齢として最も多いのは7〜8歳ですが、歯並びの問題の種類によって適切な開始時期は大きく異なります。受け口は6歳ごろから対応が可能な一方、出っ歯・でこぼこは8歳前後が相談の目安となることが多く、「何歳から」の答えは一つではありません

この記事を読むと、お子さまの歯並びのタイプ別に開始時期の目安がわかり、矯正歯科への相談が必要かどうかを判断する手がかりが得られます。

参考:最初に矯正歯科に相談するのは、何歳くらいがよいのですか?|日本臨床矯正歯科医会

当院のこどもの矯正治療について

小児矯正の開始時期は「一期治療」と「二期治療」で異なる

小児矯正の開始時期は「一期治療」と「二期治療」で異なる

小児矯正には2つの治療段階があり、それぞれ目的も開始時期も違います。この2段階の仕組みを理解しておくと、「うちの子はどちらの時期にあたるのか」が見えやすくなります。

一期治療:顎の成長を利用する6〜9歳ごろの治療

一期治療は、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期に行う治療です。歯を並べることよりも、顎の骨の成長をコントロールして永久歯がきれいに並ぶ土台を作ることが主な目的です。

この時期に治療を行う理由は、顎の骨がまだ成長途中にあるからです。上顎の骨の縫合部は成長期には柔軟性があり、拡大装置を使って顎の幅を広げることができます。成長が終わった後に同じことをしようとすると、外科的な処置が必要になる場合があります。

つまり一期治療では、成長の力を「味方」にして歯が並ぶスペースを確保できるのです。

一期治療の期間は個人差がありますが、一般的に1〜2年程度です。治療後は永久歯が生えそろうまで経過観察に入ります。

二期治療:永久歯列を整える12歳前後からの治療

二期治療は、永久歯が生えそろった後に行う治療で、成人矯正とほぼ同じ方法で歯の位置を細かく調整します。開始の目安は12歳前後です。

一期治療で歯並びをコントロールしておくと、二期治療の期間が短くなったり、抜歯をせずに治療を完了できたりする可能性が高まります。一期治療を経ずに二期治療から始めるケースもあり、その場合の治療期間は症例の難易度によって変わります。二期治療の期間は一般的に1〜2年半程度です。

一期治療だけで終わるケースもある

一期治療で顎のスペースが十分に確保できた場合、永久歯が自然にきれいに並び、二期治療が不要になることもあります。すべてのお子さまが2段階の治療を受けるわけではありません。一期治療の結果を見て、二期治療に進むかどうかは矯正歯科医が判断します。

歯並びの問題別に見る開始時期の目安

歯並びの問題別に見る開始時期の目安

「小児矯正はいつから」への答えは、お子さまの歯並びがどのタイプの問題を抱えているかによって変わります。特に開始時期の判断で迷いやすい3つのタイプについて詳しく説明します。

受け口は早めから相談を

受け口(反対咬合)は、6歳ごろから既製品のマウスピースを利用した治療が可能です。乳歯列の段階からお子さまの顎の成長方向を誘導することで、一時的に受け口を改善することが可能ですが、このくらいの年齢で装置をしっかり使ってくれるかどうかが最大のポイントです。

既製品のマウスピースは取り外し式で、主に就寝時に使用します。歯を締め付けるものではなく、舌の位置や口の周りの筋肉のバランスを整えることで、顎の成長をできる限り誘導します。また、就寝時だけではなく寝る前に1時間ほど使用して、舌の運動や歯に負荷をかけて並びを整える方法もあります。

骨格的なズレは成長とともに拡大する傾向があり、将来的に外科的矯正治療の適用になることもあります。遺伝的要素があるかどうかがポイントになります。

なお、受け口の場合は一期治療だけを考えるのではなく、二期治療が必要になった場合に外科的矯正治療の取り扱いがあるかどうかを確認しておくとよいでしょう。一期治療からそのような医院に通院することで、長期的な経過をみて治療計画を立ててもらうと安心かもしれません。

出っ歯・でこぼこは8歳前後が相談の目安

出っ歯(上顎前突)やでこぼこ(叢生)の場合、上下の前歯が4本ずつ生えてきたときが相談の目安になります。目安として下の前歯4本・上の前歯2本が生えてきたタイミングで受診すると、治療計画を立てやすくなります。

上顎骨は小学校低〜中学年のころに成長のピークを迎えますが、下顎骨はそれより遅く、小学校高学年から中学校にかけて成長スパートが始まります。出っ歯が上顎の過成長ではなく下顎の成長不足によるものであれば、下顎の成長が活発になる時期を見計らって治療を行うほうが効果的です。

ただし、出っ歯の原因は骨格性のものと歯性のもの(前歯の傾斜によるもの)があり、治療の進め方は原因によって異なります。指しゃぶりや舌で前歯を押す癖が原因の場合は、癖の改善を含めてもう少し早い段階から介入することもあります。

開咬は原因となる習慣の改善を含めて7〜8歳から

開咬(前歯が噛み合わない状態)は、7〜8歳ごろからの治療開始が目安です。開咬の多くは舌を前に出す癖(舌突出癖)や口呼吸など、習慣的な要因が関係しているためです。

治療では装置による歯の移動だけでなく、口腔筋機能療法(MFT)で舌や口周りの筋肉のトレーニングを行い、原因となる習慣を改善します。習慣の改善なしに装置だけで歯を動かしても、癖が続いていれば後戻りのリスクが高くなります。

口呼吸が顕著な場合は耳鼻科との連携が必要になることもあります。

当院のこどもの矯正治療について

小児矯正のメリット・注意点

小児矯正のメリット・注意点

小児矯正は早期に始められる強みがある一方、お子さまの協力や医院選びなど運用面での注意点もあります。判断材料として両面を整理します。

小児矯正のメリット

小児矯正(一期治療)を行う最大のメリットは、顎の成長を味方にできる点です。成長期には顎の骨がまだ柔軟で、装置を使って幅を広げたり成長方向を誘導したりすることができます。成長が終わった後では外科的な処置が必要になるケースでも、成長期であれば装置だけで対応できる可能性があります。

また、一期治療で顎の土台を整えておくことで、二期治療の期間が短くなったり、抜歯をせずに治療を完了できたりする可能性が高まります。受け口や開咬など、習慣的な要因が背景にある歯並びの問題では、習慣の改善とあわせて早期に対応することで後戻りのリスクも下がります。

小児矯正の注意点

ワイヤー矯正を除く小児矯正の装置は、お子さま本人が着脱します。装着時間を守る意識が、治療効果を左右します。保護者の方の意向が先行し、お子さま自身の治療への意識が低い場合は成果が出にくくなるだけでなく、装置の着脱が不十分になることで虫歯リスクが上がることもあります。

もう一点は、医院の役割分担です。普段の虫歯予防やクリーニングはかかりつけの歯科医院、矯正の必要性判断や治療計画は矯正歯科が役割を担います。小児矯正は成長段階を見極める判断が必要なため、矯正の判断タイミングを逃さないためにも、お子さまの歯並びが気になり始めた段階で矯正歯科にも相談しておくことをおすすめします。

当院で使用している矯正装置

当院で使用している矯正装置

小児矯正は、お子さまの成長段階・歯並びの状態・ライフスタイルに合わせて装置を選択します。金沢けんろく矯正歯科で対応している矯正装置の特徴を整理します。

拡大床・急速拡大装置

顎の幅を広げて永久歯が並ぶスペースを確保するための装置です。拡大床は取り外し式で就寝時を中心に装着し、急速拡大装置は固定式で短期間で上顎を広げます。装置の種類は歯並びの状態や顎の成長段階に合わせて選択します。

ワイヤー矯正

歯にブラケットとワイヤーを装着して歯を動かす矯正装置です。細かい歯の移動に対応しやすく、幅広い症例に適用できます。1〜1ヶ月半に一度の来院で調整を行います。

当院ではブラケットを歯の表面に装着する表側矯正で対応しており、一期治療では裏側矯正の取り扱いはありません。

インビザライン・ファースト

小学生向けに設計された透明マウスピース矯正です。装置が透明で目立ちにくく、取り外して歯磨きができるため口腔衛生を保ちやすいのが特徴です。当院は北陸三県でも随一の子どものマウスピース矯正実績を持ち、インビザライン”ダイヤモンド”ステータスを保有しています。

プレオルソ(既製マウスピース)

プレオルソは、乳歯列期のお子さま向けの取り外し式マウスピースです。主に就寝時に装着し、舌の位置や口周りの筋肉のバランスを整えることで顎の成長方向を誘導します。受け口など骨格的なズレが気になる5歳ごろからの使用が可能です。

まとめ

まとめ

小児矯正の開始時期は、お子さまの歯並びの問題の種類によって異なります。受け口は65歳ごろから既製マウスピースでの対応が可能で、出っ歯・でこぼこは上下の前歯が生えそろう8歳前後が目安、開咬は7〜8歳ごろからの治療開始が一般的です。

一期治療の最大のメリットは成長期ならではの顎のコントロールにあります。一方で、数年単位の継続と装置管理が必要なことも理解しておくことが大切です。「いつ始めるか」よりも「今の状態を正確に把握する」ことが出発点です。

金沢けんろく矯正歯科では、精密検査をもとにお子さまの成長段階を評価し、「今すぐ治療が必要か」「もう少し経過観察をすべきか」を丁寧にご説明いたします。お子さまの歯並びが気になり始めたら、お気軽にご相談ください。初回の相談は無料で承っております。

当院のこどもの矯正治療について

【小児矯正に関する重要事項】

小児矯正は原則として公的医療保険が適用されない自由診療です(厚生労働省が定める先天性疾患・顎変形症などの一部例外を除く)。

  • 治療内容:成長期の顎の発育を利用して骨格や歯列の不正を改善する治療。一期治療(混合歯列期:床矯正、拡大装置、プレオルソ、インビザライン・ファーストなど)と二期治療(永久歯列期の本格矯正)に分かれる
  • 治療期間・回数:一期治療で1〜2年程度、二期治療を含めると合計4〜5年程度。通院は月1回前後(個人差あり)
  • 費用の目安:プレオルソは38,500円前後+経過観察料3,300円×来院回数、拡大床・急速拡大装置およびワイヤー矯正は50〜60万円程度、インビザライン・ファーストは50〜65万円程度(いずれも税込)。料金体系はクリニックにより異なります
  • リスク・副作用:装置装着時の痛み・違和感、装置による粘膜の傷、虫歯・歯周病リスクの上昇、歯根吸収、後戻り、装置の紛失・破損、計画通りに歯が動かない場合のマウスピースの作り直しや治療計画の見直し

【使用する製剤について】

  • 未承認医薬品等であること:本治療で使用するインビザライン・ファースト(小児用マウスピース型矯正装置)は医薬品医療機器等法上の承認を得ていない医療機器です
  • 入手経路:医師による個人輸入によりアライン・テクノロジー社(米国)から入手しています
  • 国内の承認医薬品等の有無:日本国内で同一の効能を持つ承認済みの小児用マウスピース型矯正装置はありません
  • 副作用被害救済制度:医薬品副作用被害救済制度の救済対象にはなりません
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所要時間 / 30〜60分程度
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