こどもの矯正治療って必要なの?
こんにちは、金沢けんろく矯正歯科 院長のまだちです。
今回のテーマは、小児矯正について。小児矯正=こどもの矯正治療ですが、「まだ子供なのに矯正治療は必要なの?」「大人の歯に生え変わるのに、今やって意味あるの?」「大人になってからじゃ遅いの?」これらは初診相談の際によくある質問です。
そうですよね。生え変わりがあるのにどうしてこどもの矯正治療が必要なのか不思議に思いますよね。それでも最近は出張先でも感じることですが、親御さんの意識が高く子供には矯正治療してあげたいと早めに相談に来てくださる方が増えてきているなと感じます。
この記事を読むことで「こどもの矯正治療の目的」がわかります。(所要時間約3分)。
目次
- ・ こどもの矯正治療の目的
- ・ 意味のある矯正治療を
- ・ その場限りの治療はダメ
こどもの矯正治療の目的を知ろう
「こどもの矯正治療の本当の目的」とは何か
それは、「上下の顎の関係を整え、なるべくデコボコなく生え変わるようにすること」です。 決して「前歯の歯並びをきれいにすること」ではありません。こどもの矯正治療においては、それは先に述べた本当の目的に自然についてくるものに過ぎません。
大人の歯並びの治療は主に歯を対象に治療を行いますが、こどもの矯正治療では歯だけではなく歯を並べる顎の骨も治療対象にします。大人では顎骨の成長は終わっているのでそういうわけにはいきません。こどもの矯正治療で顎骨にアプローチして、上下の顎のバランスを整えつつ永久歯がきれいに生えそろう準備をすることに意義があるのです。
ですから、「子供だけど矯正治療は必要」ですし、なにより「生え変わる前がポイント」です。場合によっては「大人になってから治療するのでは治療の選択肢が少なくなる」デメリットさえあるわけです。
お子さまの成長を考えた最善の治療を
日本人は欧米人と比較して顎が小さく歯が大きい傾向があるので、ガタガタの歯並びになりやすいのは事実です。大人の歯並びになった時に、歯をきれいに並べるスペースが不足していればやむを得ず抜歯が必要になるかもしれません。しかし、 歯だけではなく上下の顎の関係を整えておくことで、大人の歯並びになった際に再度矯正治療が必要になった場合でも抜歯をしなくても良くなったり、仮に抜歯をすることになっても本数を減らせる可能性がグンと上がります。
上下のあごの関係を整える際に必要になってくるのが矯正歯科に関する専門的見地と経験値、それを具現化する技術です。
その場限りの治療はNGです
よく拡大床と呼ばれる取り外しの出来る矯正装置を用いてこどもの矯正治療を行う歯医者がありますが、少し注意が必要です。確かに有効な場面も多く歯を並べることはできますが、上下の顎の関係を整えるには正直向いていません。なんでもかんでもこの装置をつかってこどもの矯正治療を行おうとするのはあってはなりません。成長や歯の生え変わり、上下の顎の関係をよく吟味する「先を見越した治療」とそれに適した装置でなければ、こどもの矯正治療の利点が最大限活かせません。「とりあえず拡大床で顎を広げて歯を並べるだけ」のその場限りの矯正治療はNGです。
「こどもが装置なんてつけられるのか?」「どのくらい痛いのか?」「痛がっているけど我慢させるべき?」など気になることはたくさんあると思います。
矯正治療はドクターとのコミュニケーションが大切です。心配しすぎも良くないですが、不安な時になんでも話し合える関係を築けると親御さまの不安も軽くなりますよね。当院はみなさまとの信頼関係を大切にしています。お子様の歯並びが気になる方は是非一度、金沢けんろく矯正歯科に相談にいらしてください。