こどものすきっ歯はいいこと?
こんにちは、院長の眞舘です。
今回はこどもの矯正治療(小児矯正)に関するお話で、「こどものすきっ歯」について。
この記事を読むことで「こどものすきっ歯は問題ないのかどうか」がわかります。ぜひお友達にも教えてあげてください(所要時間約3分)。
こどものすきっ歯(6歳までの場合)
永久歯が生えてくるために準備された隙間です
乳歯がすべて生えそろった2,3歳から、最初の永久歯が生える6歳くらいまでの期間を乳歯列期と言います。この乳歯列期では、乳歯の前歯に隙間があることが正常です。「前歯に隙間がある」ことを心配されて相談にいらっしゃる親御さまもいらっしゃいますが、実はこの時にある前歯の隙間は正常な発育が起きている目印なのです。乳歯の前歯の隙間を「発育空隙」、糸切り歯周囲の隙間を「霊長空隙」といいます。逆にびっしり隙間なく並んだ乳歯列をもつお子さまを「歯並びがキレイ」と勘違いされている親御さまもいらっしゃいますが、この場合は永久歯がガタガタで生えてくる可能性が高くなるので注意が必要です。ただし、成長するにつれて少しずつ「すきっ歯」になっていきますから、2,3歳の時点で焦る必要はありませんよ。
こどものすきっ歯(6歳以降の場合)
隙間の大きさによっては矯正治療が必要です。
6歳以降になると大人の前歯が生えてきます。この時は前歯のど真ん中に隙間があっても基本的には問題はありません。なぜなら今後、隣の2番目の歯や3番目の歯が生えてくるときには歯が押し合って自然に閉じるからです。しかし、隙間が3mm以上ある場合は自然に閉じることが難しいと研究発表されています。
3mm前歯に隙間が空いている原因としては、①左右の中切歯の間に余分な歯がある(骨の中で中切歯の根っこ付近に埋まっている=正中過剰埋伏歯)、②上唇のヒダが中切歯の間に入り込んでいる=上唇小帯高位付着、③前から二番目の歯、側切歯が生まれつき欠損(先天性欠如)、形態異常(矮小歯)で閉じきらない、④前歯が叢生=いわゆる凸凹で歯を押し合わず閉じきらない、という理由が考えられます。
①〜②に関しては、小手術が必要になります。また、手術だけでは瘢痕化してしまいまた隙間が再発することもありますので、同時に矯正治療が必要になることが多いです。つまり、①〜④どの場合でも矯正治療は積極的に必要になるので、6歳以降のすきっ歯は早めに矯正医に相談するのがベストです。
金沢けんろく矯正歯科はお子さまの健やかなお口の健康を親御さまと一緒に見守ります。小児矯正ではインビザラインによるマウスピース型矯正も多く手掛けております。山側環状線からアクセス便利ですから金沢市だけではなく、小松市・白山市・野々市市・津幡市・かほく市からも患者さまが通院してくださっています。何かお困りごとがございましたら是非当院に一度ご相談にいらしてください。
2022年05月10日 22:26