治療事例「前歯部反対咬合および著しい咬耗による過蓋咬合をワイヤー矯正にて改善した症例」9歳男子
こんにちは。
院長の眞舘です。
当院で実際に治療を受けられた患者さまの治療事例のご報告です。
「受け口を主訴に来院された著しい咬耗を伴う前歯部反対咬合および過蓋咬合をワイヤー矯正で治したケース」
目次
相談内容
受け口主訴に当院に来院されました。当院受診前に他院では「上顎前方牽引装置」を早急に使った方がいいと言われたとのことでした。
診断結果・治療内容
前歯部反対咬合を認めました。また、歯ぎしりによる咬耗が著しく、乳歯を横から見ると真っ平になっていました。また、咬耗(歯が削れてしまうこと)によって正常なかみ合わせの高さが崩れてしまっており、過蓋咬合を呈していました。下の歯が上の歯の根元まで噛み込んでおり、これほどかみ合わせが深いのはシビアなケースと言えるでしょう。なお、原因は不明ですが全体的に生え変わりが遅いと考えられました。
検査分析の結果、骨格の問題による反対咬合ではなかったので前医で指摘された上顎前方牽引装置は不要であり、大事な第一大臼歯を守りつつ、ワイヤー矯正にて前歯部反対咬合を改善する方針としました。
上顎は乳歯だったため永久歯の萌出まで待つ必要がありましたが、咬耗が著しくこのまま放置するわけにもいきませんでしたので乳歯にレジンという歯科用のプラスチックを盛り足して、まずは永久歯を守ることにしました。
管理開始から4か月後に永久歯前歯が萌出してきたのでワイヤー矯正を開始しました。
治療前後を見る
今回の治療事例のポイント
・ 永久歯を守るために、乳歯にレジンを盛り足して正常なかみ合わせの高さを確保して治療を行った。
・ 前歯部反対咬合を改善し、かつ永久歯の萌出スペースを十分に確保した。
・ 乳歯列期からの管理となり、通院期間がやや長期化した。
まとめ・現在の様子
- 一期治療
- 治療事例:9歳男子
- 主訴:受け口
- 主に使用した装置:セクショナルアーチ
- 治療費:約50万
- 治療期間:2年
- 注意すべきポイント:生え変わりによっては叢生や受け口が再発する可能性がある。それに伴い二期治療が必要になる可能性がある。
きれいに並べた歯を維持するための「保定」が始まります。保定期間は「全ての乳歯が抜け、大人の歯に生え変わるまで」で、3~12か月に1回の定期観察が必要です。今回は永久歯をまもるために、そして正常なかみ合わせの高さを回復するためにしばらく乳歯にレジンを接着したまま生え変わりを見守ることにしました。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクと副作用 について
「矯正歯科治療は公的健康保険適用外の自費(自由)診療です。」
一般的な治療期間は2~3年程度、通院回数は24~36回程度(一期治療の場合は1年~2年程度、通院回数は12~24回程度)
金沢けんろく矯正歯科について
従来の表側矯正だけではなく、舌側矯正(裏側矯正)やマウスピース矯正もお任せください。小児矯正ではインビザラインによるマウスピース型矯正も力を入れて取り組んでいます。山側環状線からアクセス便利ですから金沢市だけではなく、加賀市・小松市・白山市・野々市市・津幡町・かほく市・珠洲郡・富山県や福井県からも患者さまが通院してくださっています。何かお困りごとがございましたら是非当院に一度ご相談にいらしてください。