治療事例「他院で4本抜歯と説明を受けたけど抜きたくない」12歳男子
こんにちは。
院長の眞舘です。
当院で実際に治療を受けられた患者さまの治療事例のご報告です。
「他院で上下左右4本抜歯して治す必要があると説明を受けたけど抜かないでどうにかならないかと相談を受け、当院で非抜歯で治したケース」
目次
- ・ 相談内容
- ・ 診断結果・治療内容
- ・ 治療前後を動画で見る
- ・ まとめ・現在の様子
相談内容
出っ歯を主訴に来院されました。他院では、上下左右4本抜歯をして治療を行うと言われていたそうですがなるべく抜きたくないというご希望がありました。
診断結果・治療内容
上顎はいわゆる出っ歯とすきっ歯の空隙歯列でした(上顎中央の2本の前歯(中切歯)同士の間の隙間を正中離開といいます)。また、かみ合わせも大きくズレていました。この噛み合わせのズレを直すには、①抜歯をしてできた隙間を利用して上下の歯を動かして噛み合わせ整える、②上顎の歯並びを後方へ押し込む(遠心移動させる)のどちらかになります(詳細は動画をご覧ください)。どちらが実現可能かは検査結果をよく分析し、非抜歯(歯を抜かない)の②の方法で治せるのか、もしくは①のように止むを得ず抜歯が必要になるのか、を判断します。今回の事例では他院で抜歯をする必要があると言われたようですが、当院では②の治療(非抜歯)でも患者様の治したい出っ歯は治せると判断しました。横顔の不調和(お口を閉じた時の顎先のしわ)に関しては、その原因が骨格的要因に大きく影響を受けていることから抜歯しても横顔の改善は弱いと予想されたため、抜歯による側貌の変化より非抜歯で治療完了することの方が患者様の満足度が高いと判断しました(ちなみに上顎の歯並びを後ろに押し込むので上顎の前歯が引っ込みますから横顔もある程度は改善します)。
ただしこの②の治療計画では顎間ゴムと呼ばれるご自身で着脱する輪ゴムをしっかり使用してもらう必要があり、患者様ご本人と管理をする親御様の協力が得られないと治せません。なお、マウスピース矯正(インビザライン )でも治りそうでしたが患者さまが食いしばりの癖があることもあり、表側のワイヤー矯正にて治療を行うことになりました。
治療前後を動画で見る
今回の治療事例のポイント
・ 他院では4本抜歯して治療を行うと言われていた。
・ 側面セファログラムより横顔の問題は骨格的な要因の影響が大きいと判断した。
・ 歯を抜いて治しても横顔の変化量はそこまで大きくないと予想されたこと、患者さまが非抜歯での治療を希望されていたことから非抜歯での治療を選択した。
・ 顎間ゴムの協力が必須(20時間以上の使用)
まとめ・現在の様子
- 第二期治療・非抜歯・遠心移動
- 治療事例:12歳男子
- 主訴:出っ歯、歯は抜きたくない
- 使用した装置:表側のワイヤー矯正
- 治療費:約80万
- 治療期間:1年
- 注意すべきポイント:歯の根っこが短くなる可能性がある、舌癖による後戻りの可能性がある
きれいに並べた歯を維持するための「保定」が始まります。保定期間はおよそ2年ですが、すきっ歯は元に戻りやすいので、より長期の安定を求められる方はより長く使っていただいたほうがよいでしょう。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクと副作用 について
「矯正歯科治療は公的健康保険適用外の自費(自由)診療です。」
一般的な治療期間は2~3年程度、通院回数は24~36回程度(一期治療の場合は1年~2年程度、通院回数は12~24回程度)
金沢けんろく矯正歯科について
従来の表側矯正だけではなく、舌側矯正(裏側矯正)やマウスピース矯正もお任せください。小児矯正ではインビザラインによるマウスピース型矯正も力を入れて取り組んでいます。山側環状線からアクセス便利ですから金沢市だけではなく、加賀市・小松市・白山市・野々市市・津幡町・かほく市・珠洲郡・富山県や福井県からも患者さまが通院してくださっています。何かお困りごとがございましたら是非当院に一度ご相談にいらしてください。